修羅の日記(公開試運転中)

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昭和のSL映像館などフィラー番組のこと

NHKには、深夜から朝方にかけて、いわゆるフィラー(穴埋め)番組という番組があり、そのほとんどは映像と音楽で綴られる静かな記録番組なのですが、穴埋めだからといって手抜きではなく映像としてクオリティの高い優れた番組も多いため、録画を楽しみにしています。

■自分のご贔屓としては、NHK総合で4時ごろ放送される「シリーズ世界遺産100」やEテレの5時前の「もういちど、日本」たった5分の番組ながら、とても綺麗な映像を見せてくれる。「世界遺産」ではこの間、ドイツのフォルクリンゲン製鉄所やイギリスの産業遺産、オーストリアの鉱山など鉄道に関係するものが登場し、「もういちど・・」では路面電車を特集してくれました。これらは「穴埋め」というより時間帯が早いだけで人気の番組。両方ともずっと録画していますが、溜めていくとHDレコーダーが一杯になりそうなくらい膨大になり、検索が要りそうになり、気に入ったものだけBDに残して楽しんでいます。(実際「世界遺産」の映像を使った「検索deゴー世界遺産」というゴールデンタイムの番組があります。)

■他にも「江ノ電の風景」(15分)これは4時前くらいに今も時々挟まってくれる。「美の壺」(30分)ではこの間、東京駅をやった。大改修を終えた東京駅を紹介するものとしては一番良かった。

■で、もっと大好きなのは「ローカル鉄道の旅」。これは『日本各地のローカル線を地域別にまとめて放送している番組で、北海道・東北編、関東甲信越編、中部・関西編、中国・四国編、九州編の5種類(各30分)で構成されている。いずれも映像と音楽で構成されており、ナレーションはない。音楽(BGM)は、すべて洋楽を使用している。』(Wikipediaより)。残念ながらこの中で『北海道・東北編』だけはNHK総合でオンエアされずゲットできていない。サイトを検索すれば、映像の路線名と曲のタイトルの対照表まで作られていたり、曲名注釈付きの動画もあるにはあります。

■『中部・関西編』には、近鉄塗装のままの北勢線が「三岐鉄道」として登場し、パンタを揺らしながらいなべの坂道を昇って来て、桑名のJR・近鉄線の高架でわたるカットで終わる。バックの曲は"Wham Bam (Shang a Lang) "(Silver)である。映像と選曲がぴたりで気持ちいい。音楽としてはこの後の桜の季節の名鉄谷汲線のがすごい。「こぱかばーーなーー♪」って延々と演るんですよ。
 洋楽・懐メロにもそのころのことを想い出して弱いなあ。『九州編』の島原鉄道なんて「♪レイーラーあ♪」("Layla" Eric Clapton)、枕崎線で「ザナドぅーうー♪」("Xanadu"Olivia Newton-John)って延々とやるんだぜ!


■↑この絵のレールはやっぱりすごい曲がり具合、最高!。
  今度挑戦してみたいけれど300mmでは無理かな。

■本題の「昭和のSL映像館」、NHKアーカイブスに溜められた蒸気機関車の映像で音が基本的になく音楽なのだが、映像として貴重なもの。1950年代くらいの古いものは音が無くフィルム映像が粗いのはしょうがないのですが、ニュースやドキュメンタリーなど鉄道がテーマではないものからもワンカットづつ丹念に拾ったりして、さすがNHKはやることが違う!
昭和のSL映像館は、

『昭和のSL映像館Ⅰ』(30分)
 ●北海道編
 ●東日本編
 ●西日本編
 ●九州・四国編
 ●新日本紀行

『昭和のSL映像館Ⅱ』(60分)
 ※「昭和のSL映像館1を短時間に編集し直したりしたたもの」と紹介されていたが、
   別の映像もありそうとも言えない。
 ●九州・四国・西日本編
 (他に●東日本・北海道編、●さよなら運転編 があるが、残念ながらまだ出会えていない)

 が これまで深夜枠で放送されておりゲットしました、ずっと「東日本編」が未放送で待ち構えていたのですが、今月にようやく録画でき、『I』はすべて揃いました。東日本編では約07分に「木曽のボールドウィン」が登場します。おなじみの下黒沢から桟、画面には「昭和33年NHK短編映画『木曽』より」「木曽森林鉄道9号機 アメリカ ボールドウィン社製」とのテロップが、そんなに長いものではないのですが林鉄ファンにとってはしっかり納めてあるだけでもうれしいなあ!

■17分過ぎからは東武59号機(ニュース「矢板線廃止」)、東野鉄道200型アメリカBLW社製、西濃鉄道2100型と古典機のラッシュに続き、ついに視た!三重県四日市市石原産業のB6、2412がカラーで登場。昔の塩浜の専用線は街路樹も大きくなかった。昭和43年廃止の直前に撮られたもの、カメラを向ける帽子かぶった中坊の中に友達がいないか目を皿にしたが確認できず、似てるんだよな、あいつに(笑)。自分はこの映像が撮影された、しばらく後に専用線の真横の県立塩浜病院で3カ月の入院生活を送ったことは前に書きました。(>石原産業のB6])あのころを想い出すと、何だか涙がでてきそうだよ。

■『東日本編』は昭和45年3月の東京駅の「さよなら蒸気機関車」のイベント映像で幕を閉じる。圧巻でした。

■それと『新日本紀行編』もいいんだよなあ。花輪線の8620や肥薩線の重装備D51もいいけれど、空撮やクレーンカメラで凝ったつくりの北海道・雄冬の9600、俯瞰で湿原を押さえた標茶町、最後は矢立峠D51三重連!昭和45年「三重連の峠」という番組のためにしつらえたD511がヘッダーの編成の走行を約10分楽しめる。

■『北海道編』。ナローは丸瀬布営林署21号があり、美唄鉄道の4110、寿都の8110、夕張の25号機が次々に登場する。最後は昭和50年「さらば蒸気機関車」C57135の走行が10分間、これはビデオでフィルムの他のカットと随分、趣が違う。ビデオテープは高価で使い回しして他でも視たいNHKの番組(例えば「天下御免」とか「ひょうたん島」とか)が残っていないときく、このC57135だけ空気感が違う。

■紹介の仕方が自分の趣味に引き寄せて書いてしまいましたが、C62やD52などの大型機の驀進する姿もしっかりあります。というより制式機が主です。もう満腹。

■いいのかなーこんな贅沢な映像をふんだんに無料で見せてもらって・・DVDで売られているので簡単に揃っちゃうと買った人が嫌な顔をするだろうなと思いつつ、録画は時刻やNHK Gの透かしが入っちゃうのでDVDも貴重な音源のCDの付録もあり、それなりに価値があります(笑)。

NHKアーカイブス 昭和のSL映像館 DVD-BOX

NHKアーカイブス 昭和のSL映像館 DVD-BOX

■鉄な穴埋め番組バンザイ!!放映は地域によって違うと思いますが、月曜の深夜とかに忽然と現れる。皆さんも番組表をまめにチェック、夜中にHDレコーダー待機させて、ぜひゲットしてください。