病気の正体(2)
仕事休んだまま3月に突入、一向に良くならない身体を抱えたまま先の不安だけが増してくる。第一、本当に重症筋無力症なのだろうか・・職場に出す診断書にも、そう書いてもらったけれど。
次のA病院神経内科の診察日まで無為に過ごす日々。アデホスの点滴で症状緩和につとめる。やっと診察日が来た。予約を入れても、いつも1時間以上は待たされる。
「メスチノン、マイテラーゼが効かないならステロイドやりますか?」
「ステロイド」とはステロイドの大量投与による治療だが、様々な副作用を伴う。
「先生、ちょっと待ってください。その前にテンシロン・テストをもう一度だけお願いできませんか?」
先生は面倒くさそうな顔をしたが、処置室に連絡を入れ移動。その間にも患者がたくさんで神経内科の若い先生はなかなか来てくれない。待つこと1時間。忙しすぎだよ!
先生が小さな袋を持ってきて点滴を行う。点滴を行って瞼が軽く開く感じがしたらクロのはず。「どうですか。」「なんとなく・・効いているような。」というと、先生が言う「どうも違いますね。これは薬剤入ってない点滴ですから」
瞼が閉じるという症状はでているが、この病気を重症筋無力症と確認するの一つの根拠としてきた「テンシロン・テスト」の結果が違っていた。
忙しい先生、少し当惑しつつ「今から別の患者を診なければいけないから、別の日にもう一度診ましょう。」と2週間後、4月の診察日を提示。
「えっ!また2週間も待たなければいけないのですか。」と自分が問うが、答えが無いまま「それじゃ。」と診察を打ち切り入院棟へ消えてしまった。
重症筋無力症じゃない!病名も宙ぶらりんになり、A病院神経内科の若い先生のあり様に完全に切れてしまった。
「別の病院に行こう!」
2010年の3月第三週のことだった。病名が宙ぶらりんで治療もなく、人事異動のこともあり20日から無理を押してでも出勤することにした。