修羅の日記(公開試運転中)

ダイアリーから移転しました

ミスター第三セクター鉄道、三陸鉄道

■あまり動けない僕に代わって、またもや「出来過ぎの」甥の力を借りての話題。先日の東北行きから三陸鉄道です。

三陸鉄道1984年4月1日に生まれた特定地方交通路線の第一号。国設再建法の枠組みで地方が国鉄路線を引き継いだいわゆる第3セクター鉄道の第一号。

■甥は爆弾低気圧でひどい目に遭いながらも秋田から青森県に入り、前にもご紹介した十和田観光鉄道や弘南鉄道、旧南部縦貫鉄道など地方鉄道の魅力を堪能しながら、八戸から南下して三陸鉄道北リアス線を辿ることになりました。
 2011年3月11日に三陸鉄道が受けた被害についてはいろいろなメディアが伝えていますので詳しく書きませんが、下でご紹介する「東日本大震災の記録」には三陸鉄道 普通116D列車に乗った乗客の救出されるまでの生々しい話「車内には暖房も自動販売機もあった」という記録が大変興味深かったです。
今尾氏の鉄道地図上に震災で鉄道が受けた被害がよく解りますが、北リアス線には、今もまだ不通区間があるようで、地元の方には一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。

北リアス線の海岸線はリアス式海岸ではなく切り立った断崖が続き、列車はトンネルで抜けながら、ところどころに切れ込んだ海沿いに漁港、集落が点在するという特徴的な地形の中を走ります。

普代駅付近、大沢橋梁では震災前から列車が徐行して観光客のために太平洋の大パノラマを見せるという趣向があったようですが、地球の丸さを実感できる太平洋の青い海はそのままですが、周りの景色は荒涼たる姿に一変しています。



■自分は行ったことが無いので、これは一回震災前の三陸鉄道の姿を見てみたいと思い、慌てて買い求めたのが。まだ書店に返品寸前で残っていたりする下の宝島社の「鉄道で巡る美しい日本の旅」というソフトです。

■余談ながら、このシリーズ、ハイビジョンマスターなのに地上波テレビ画面より画質が落ちるのが残念ですが990円という廉価で2009年ごろの全国の鉄道の姿が落してあるという点が魅力。鉄道だけではなく温泉、名物料理などのガイドがある点も逆に寝ころんで気楽に見るには、とてもいいソフト。病気になって、ほとんど「寝たきり」のときには、「元気になって、いつか行ってみるぞ」という思いが募り、家族に買いに行ってもらい、ほとんど全巻揃えてしまいました。

■このソフト、先にも書いたように震災前の2009年ごろの三陸鉄道の姿を紹介していますが、以下の皮肉なナレーションが入り、本家旅館(ほんけ・りょかん、震災でも無事だったようです。)を紹介し、大沢橋梁からみる雄大な姿が・・。「太平洋に面した三陸地方は過去に何度も津波に襲われました。その教訓を生かし海を見下ろす高台に建てられたのが本家旅館です。かつてこの地を愛した文人たちが滞在した宿。庭には詩人三好達治の桐畑を刻んだ碑があります。・・・」

■お早めに御覧になることをお勧めしまーす。

鉄道で巡る美しき日本の旅DVD 東北・三陸鉄道他編 (<DVD>)

鉄道で巡る美しき日本の旅DVD 東北・三陸鉄道他編 ()

日本鉄道旅行地図帳 東日本大震災の記録 (新潮「旅」ムック)

日本鉄道旅行地図帳 東日本大震災の記録 (新潮「旅」ムック)