「平清盛」と宮島鉄道連絡船
■NHK大河ドラマの「平清盛」。放送は早くも今日で第4回となります。「画面が汚い」とかいろいろ言われていますが、明治、江戸、戦国、安土・桃山等と違いリアルな平安時代の雰囲気に何となく馴染めず、画面が寒い感じがするのが、ドラマに関する違和感の一因かもしれません。
■放送開始前の予告編でバックに流れる音楽が、昔よく聴いたエマーソン・レイク・アンド・パーマー(EL&P)の「タルカス」にそっくり!!と驚き、「真似じゃないの?」とTwitterに書いてしまったわけですが。これは劇中音楽に吉松隆さんの「タルカス」そのもののカバーが使われているということが、番組のHPの「よくある質問」というページでわかりました。ごめんなさい。
■「なあんだ!やっぱりオケカスかよ!」と高校の同級生に久しぶりに再会したような気持ちに。
NHK平清盛のQA http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/faq/
■EL&Pの「タルカス」はアルバムジャケ通りに戦車のキャタピラ(無限軌道)を連想させる機械的なハモンド・オルガンのベース音に、とてもスケールの大きい(悪く言えば大袈裟な)メロディが付けられて印象的な曲でした。昔、単音しか出せないコルグ(京王技研)のアナログ・シンセサイザーを持っていてシーケンサーを使い、この「変拍子ベース音」を真似して友達と遊んだものです。下は番組で使われている吉松隆さんが2010年に出したアルバム。
- アーティスト: 吉松隆,藤岡幸夫,東京フィルハーモニー交響楽団,中野翔太(ピアノ)
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2010/07/21
- メディア: CD
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■以下はウィキペディアで知った神社と平清盛の関係。「大河」に備えて一緒に勉強しよう!
○現在の威容を構築したのは、平氏一門の後ろ盾を得た平安時代末期である。
○1146年(久安2年)、安芸守に任ぜられた平清盛は、父・平忠盛の事業を受け継いで高野山大塔の再建をすすめていたが、1156年(保元6年)の落慶法要に際し、高野山の高僧に「厳島神社を厚く信奉して社殿を整えれば、必ずや位階を極めるであろう」と進言を受ける。折しも保元の乱・平治の乱と世情は混迷の相を表していたが、平治の乱で源頼朝が捕らえられ、清盛も正三位に列せられると、さっそく厳島神社を寝殿造の様式に造営した。海上に浮かぶ現在の壮麗な様式は、1168年(仁安3年)の造営に倣ったものである。さらに河内の四天王寺から舞楽を移し入れ、また多くの甲冑や刀剣などの美術工芸品を奉納したが、中でも特筆されるのが絢爛豪華な装飾を施した平家納経(国宝)である。また社領も加増されていった。
○清盛の大きな狙いは日宋貿易にあった。父・忠盛は舶来品を院に進呈して朝廷の信を得ており、清盛は一層の貿易拡大を図っていた。博多の湊(日本最初の人工港)や大輪田泊(平氏政権の拠点・摂津国福原の外港。現在の神戸港の一部)を開いて自ら瀬戸内海航路を掌握し、「厳島大明神」は畿内へと通じる航路の守護神ともいえる重要性をもつようになった。呉市の倉橋島と本州の間にある音戸の瀬戸は、清盛が「扇で夕日を招き返し」て、開削を1日で終わらせたという伝説が残されているが、このときの航路整備に関連するものである。
■で、本当の本題は「宮島鉄道連絡船」。「ナローゲージ」の他に「臨港鉄道」は自分の興味や関心のある分野です。宮島への航路は今もれっきとした「鉄道」の一部なのです。アメリカンな機関車4-4-0の牽く豪華列車を山陽路にぶっ飛ばした山陽鉄道が、参拝客のためにフェリーを用意したのが始まりです。鉄道国有化以降も国鉄、民営化以降はJR西日本が運行しています(2009年以降は船舶事業運営子会社「JR西日本宮島フェリー」運行に)。
■宮島口ー宮島間営業キロ1.0km。とても可愛い船は「ななうら丸」(196t)。乗っている時間はたったの10分と短いのですが連絡船桟橋のムードは旅情を掻き立てます。
■味のあるペン画で何十年もの間、常に魅惑する機芸出版社刊「陸蒸気からひかりまで」(片野正巳・赤井哲朗著)の「山陽鉄道16(国有化後の形式名6120)。1,524mmmの動輪を持つスケネクタディ1900年製4-4-0が牽く急行列車、オール三軸ボギー客車で、機関車は煙突の前に発電機を備え。機関車の後に蓄電池車をつないで電燈照明付き。」「食堂車、寝台車も山陽が先鞭を着けた」と書かれています。写真は新人物往来社刊「鉄道古写真帖」(三宅俊彦著)よりこの列車とおぼしき絵葉書の山陽鉄道急行列車の写真。いわば今の「トワイライト・エクスプレス」ですね、うーん、それよりも華やかな明治の豪華列車だったかもしれません。その姿に胸がときめくなあ。そして山陽は私鉄でフェリーにも先鞭をつけたわけですね。
■「もみじまんじゅう!」って昔流行りましたが、宮島に上陸してぶらぶらしていると、饅頭よりも店先で焼いているカキのいい香りにお腹が激しく反応します。焼きたてで、ぷちっぷちっのカキを頬張ると何とも幸せな気分になります。根が単純、ストレートなもので、今もこの画像を見ただけで、ジューシーな味が口の中に”déjà-vu”(デジャビュ)のように甦ってきます。って、やっぱり「食い物」の話で終わるのー!?(2009年7月訪問時に撮影)