修羅の日記(公開試運転中)

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「生野越え」播但線寺前-長谷-生野

 甥は、小学生のころから一人、列車旅で写真を撮ったりしていた。時刻表の見方など手慣れたものでした。
前々から甥と「一緒にどこかに撮影旅行に行こう」と話していましたが、7月末に自分の身体を休めるのに一度温泉に行きたいこともあって、行ったことがある「最も温泉地らしい温泉」である城崎温泉に泊り、その周辺の播但線山陰本線北近畿タンゴ鉄道などで写真を撮ろうという計画を立てました。足は自分の身体のこともあり、移動の自由がきく車を交代で運転していくことにしました、
 朝7時過ぎに三重県を出発し播但連絡道を降りて播但線の最初の目的地、寺前駅に着いたのは、10時前くらい、という速さでした。あいにくお天気はあまり良好ではなく、今にもざっと雨が降りそうな黒い雲がへばりついているようでした。
寺前駅の近くに車を止めると姫路発の103系電車がやってきました。ここ寺前駅で電化区間が終了し、103系電車から降りた客はキハ40に同じホームで乗り換えをする。二つの車両の乗降ドアの高さが違うためホームを区切って高さを変えてあり、スロープがつけられています。駅舎も建て替えられて、観光案内所や郷土産品販売所もありとても綺麗に整備されています。

次に長谷駅を訪ねました。1面2線で、地下から出入りする構造になっています。その先は線路に沿って北へ移動すると、有名な「長谷-生野間の大カーブ」です。ここで撮影したくて、播但線にやってきたみたいなもの。先ほどの寺前駅を発車したキハ40が先に通過していきましたが、狙うのは昨年から運用を開始した新型キハ189系の「はまかぜ1号」。キハ82以来の気動車特急の血統を感じさせる車両です。あいにく、この日は時折、土砂降りの雨模様、列車を待つのに慌てて合羽を取り出しましたが、「はまかぜ」通過の時だけ雨が一時的に上がるという幸運に恵まれました。
 実はこの絵は甥の撮ったもの、踏切を挟んで彼はカーブの外、自分はイン側でD300Sを構えましたが、甥のコンデジ写真はあまりにも出来がよく、デジカメのモニターを見るなり、腕の差を実感して、がっかりした。ディーゼル・エンジンの排気で背景の山がゆらゆらしているのが気動車らしい。ただ7両の長編成が想定外で残念ながら後ろが隠れてしまいました。
 泊るところの城崎温泉を先に決めて、どこに立ち寄るか探した中で、播但線「長谷の大カーブ」が浮かびました。2010年11月最後のキハ181系特急「はまかぜ」が引退する時には大勢のマニアがここを訪れ、カメラを構えていただろうけれども、よくよくあちらこちらの雑誌や本を調べると、この場所で撮影されたキハ82や、DD54、C57などの写真があちらこちらの雑誌や本に掲載されています。
 寺前から北には邪魔な架線柱もありませんし、沿線には立派な純日本的な家屋、田園風景、美林が連なり、寺前と長谷の間、長谷の駅の前後、そして「長谷の大カーブ」など「生野越え」播但線には「絵になる撮影ポイント」がたくさんありますが、寺前から終点の和田山までは車両は普通キハ40等と気動車特急「はまかぜ」に限られます。ところが幸運にももうひとつの個性的な列車にこの後遭遇することになります。
キハ189系特急「はまかぜ」(JRおでかけネット
http://www.jr-odekake.net/train/hamakaze/index.html