修羅の日記(公開試運転中)

ダイアリーから移転しました

「むらむら・じおらま」 第1巻「地形とスパイク」

■「作りたい!」といきなりむらむら来たもので、ろくな設計も無しに極めて感覚的に進めました。左は製作開始後2日目の姿です。娘曰く「これって氷山?」。スタイロフォームを5段重ねてスチロールカッター→鋸→レザーソー→グレープフルーツナイフを順番に使い削っていきます。削り粉が残りますので、最後にワイヤーブラシをかけます。
■フレキシブル線路をピンで止めてイメージどおりかみてみました。視線を低くしてRocoのCタンクを置いてみると、「山陰(やまかげ)から機関車が現れて・・」というのは、なんとかイメージ通りなようで・・。(1998年11月15日記)

【2011年の追記】■写真の道具のうちスタイロフォームの整形で一番使えると思ったのは左の細かい歯の鋸でした。また「切る」「彫る」で大活躍したのは、東急ハンズで買ってきたグレープフルーツ用の両刃鋸のナイフです。
■写真のスチロールカッターは近くのDIY店で買ったもので単1電池でニクロム線に通電しますが切れ味はいまいちで、温度が低いとぎざぎざになります。もっと熱量が大きいすぱっと切れるものが欲しかった。

【追記】スタイロフォームは普通のボンドで接着できますが乾くまで時間がかかり、削り始めるまでに1日置いてあります。スタイロフォームは発泡スチロールにグラスウール等の繊維が入って堅くなっているようなのですが、切り粉を吸わないように、マスクを着けないといけません。ちなみに「スタイロフォーム」というのはダウ化工㈱の断熱材の商品名で、「押し出し発泡スチロール板」が一般名のようです。【ダウ化工㈱HP】 
一応「スチレン・ボード」と呼んでみるかな。


■【左上写真】あれっ!フレキシブルレールなのにどうしてスパイクという向きもありましょうが、僕はどうも「接着」という方法に馴染めません。Sn3をハンドスパイクで始めたころから、レールと仲良くなりながら模型の世界に入っていく儀式のような気がします。しかもスパイクした線路はがっしりして頼もしい。
■【右上写真】「スパイク」はレイアウト工作では必要条件ではありませんが、覚えていても損はないでしょう。僕は左のマイクロエンジニアリング(元レールクラフト)の「スモール」というのを愛用しております。篠原の100番用というのは太すぎますし、コーティングが厚ぼったくやや扱いづらかった。
■押しピンでレールを押さえながら進みますが、曲線の場合、スムーズな曲線となるよう押さえる場所に注意して進めます。
■フレキの場合はレールに噛んでいる犬釘の浮き出しをナイフで削り取り、同じ場所にスパイクを両側から打ちます。枕木4本に1本、スパイク4個所というところで十分でしょう。
■スパイクの道具は、ラジオペンチや先細ヤットコなどで、数種持っていますが左上のものは適度な強さのバネ付きで、握りの感触がよく気に入っております。
■スパイクは①つかんで差し込む、②根元を支持して少しずつ入れる、③頭の上から一気に押し込むの3段階を握りを変えながらやります。

【2011年の追記】③の押し込む時に、吸い込むようにすぱっと入ってくれるとすごく気持ちいいです。コンパネは下穴を開ければ入りますが、押し込むときに一番感触がいいのは、棚板などに使う複合材、値段が高いだけのことはあります。シナべニアも「OK」ですが、少し柔らかすぎる感じ。固形の石鹸(牛さんの絵の牛乳石鹸など)を用意して挿入前にスパイクを一度刺しておくと、スムーズに挿入できます。慣れればスパイクは下穴なしでプラ枕木を突き抜けてベースに気持ちよく達することができます。(なぜかシモネタを振っているみたい。)

■【左下写真】橋の部分は枕木を取り替えてしまうためフレキの下の部分をカットしておきました。
■【右下写真】いやあ、期待どおり(?)のがたがた線路ができてしまった。木橋の材料には、DIY店で買ってきた約2ミリ竹ひごを使ってみました。
■枕木はキャンベルのHO用の長さを詰めて使用、トレペで線路の形を写し取ったあとに、それに沿って適当に竹ひごを削り重ねて接着。はしご状に枕木を並ベて接着し、桁は完成。レールに取り付けました。
■こういう桟やティンバートレッスルで難しいのは、橋の下部構造を空いたクリアランスにぴったり収めることです。ここでは、底板に穴を空けて、裏から竹ひごを差込み、橋桁と接着するという「ずる」をしてしまいました。
■こういうときにノースウェスト・アンド・ショートラインのチョッパーは非常に役に立ってくれます。あれで、枕木も竹ひごもずばずば、切ってゆけます。 (1998年11月29日記)