修羅の日記(公開試運転中)

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「むらむら・じおらま」第0巻

■「むらむら・じおらま」。変な名前ですが表題としては「木曽森林鉄道タイプ習作車両展示台」として、かつての自分のホームぺージで紹介していました。製作は1998年(平成11年)、それから12年以上も時間が経過してしまいました。
■当時、HPにモジュールやら何やら「試作」と称して、いろいろなシーナリーを作っていましたが、アメリカ型コロラド・ナローがホームグラウンドと考えていましたので、日本型ナローは何を中心にやるか決めあぐねていました。実際、その時に手元にあったHOe(1/87、9mm)の車両はROCOの蒸機とディーゼル機関車、同じく鉱車タイプの無蓋車だけ。それもUさんに「できるだけ安価な完成品でよく走るものを」と教えてもらって買ったもので、そのとおりギア比が小さいけれどスプリングを介した伝動方式はスローもそれなりに効いて、煙がでてモーターが焼けるまでよく走りました。製品は上回り緑、下回り赤というドギツイ補色関係になっていますが、黄色に白を入れた卵色に塗装し、少しきつめのウェザリングを施すと、御覧のように、こういう風景にも見事にはまってくれて、とても良い製品と思いました。
■そのころ毎年、木曽、観光地の妻籠馬篭、上松や赤沢休養林、王滝村の田島や滝越周辺に春から秋まで、取材のために「一緒に行きませんか?」とUさんをはじめNGJのメンバーを誘っては、せっせせっせと通い始め、写真も撮りましたが、自分がその現場の雰囲気を感じることが何より大切なことと思いました。特に木々が赤く色づく秋の木曽は美しく、その中を縫うように敷かれている線路の跡は、とても魅力的でした。その成果は、KMC(木曽モジュール倶楽部)のモジュール製作に結実します。
■習作ジオラマは、そのころNGJの仲間で作り始めたモジュールに使っていた写真用の半切パネル(400mm×325mm)を用いて木曽の風景のエッセンスを落としこむのが目的でした。また、そのころまでにデイブ・フレイリーやマルコム・ファーロウなどの製作記事を穴のあくほど読んで得たシーナリーづくりのテクニックなどを実践してみました。それとそのころNGJの仲間など、手紙やメールのやりとりで、たとえばMさんからグロスメディウムの水面、Kさんから樹木の作り方、果てはデイブ・フレイリー本人に直接メールして空間の構成とか、水面について教えてもらいました。本当にたくさんの人から、いろいろなことを教えてもらった気がします。


■「むらむら・じおらま」はたくさんの人に見ていただいたようで、「参考になった」というメールを一番たくさんもらったのが、この記事だったように思います。今更、テクについては参考になるかどうかわかりませんが、ブログで内容を修正しながら復刻してみようかと思った次第です。
■自分で読み返しても、あまり進んだ内容ではなく基礎的なことしか書いていません。手前味噌ながら、この記事の長所は、多分誰もがすぐに真似ができそうで、やってみたくなるところではないかと、考えている次第です。
■こんなものを今頃、引っ張り出してもしょうがないのですが、この3年間悪くなる一方で、この一年は常にどこかに痛みを背負っているようだった病気の「どん底」からは脱したみたいで、見ることもなかった模型づくりの楽しみを改めて感じてみたいと思うようになりました。なによりこの間までパソコンを触るだけで、首の動脈でぷちっと音がして急激にカチカチにこわばってしまったのですが、ようやく症状が和らいで少々痛みはありますが触っても大丈夫になりました。この際「原点回帰」してレイアウトについて自分も考えてみたいと何となく思うのです。